鶴岡丸かじり

鶴岡食文化ロマン-食と文化の絵巻物-鶴岡食文化ロマン-食と文化の絵巻物-

庄内藩の城下町として栄え、海・山・里に囲まれた豊穣の地、鶴岡。
鶴岡市の豊かな食文化は、先人たちが自然と食に真摯に向き合い、弛まぬ努力を続けてきたたまものです。
そこには、どんなロマンが隠されているのか…?
鶴岡の食文化を現代に伝える包丁侍・つるおか丸がご案内します。

庄内藩の城下町として栄え、海・山・里に囲まれた豊穣の地、鶴岡。

鶴岡市の豊かな食文化は、先人たちが自然と食に真摯に向き合い、弛まぬ努力を続けてきたたまものです。
そこには、どんなロマンが隠されているのか…?
鶴岡の食文化を現代に伝える包丁侍・つるおか丸がご案内します。

鶴岡丸

多様な食材と、生きた文化財 在来作物

自然を丸ごといただける、鶴岡の豊かな食文化自然を丸ごといただける、鶴岡の豊かな食文化

鶴岡の食文化の特色は、何といっても山・里・海のそれぞれが育む多様な食材。
それに加えて「生きた文化財」として、世代を超えて大切に栽培され続けてきた在来作物。
それは鶴岡の豊かな自然と人々が連綿と紡いできた文化が織りなす、恵みのたまものなのです。

鶴岡の豊かな地形が多種多様な食材をつくる

四季がはっきりしているのが特徴なのだ!

多彩な風土に根ざした、多種多様な食材の宝庫多彩な風土に根ざした、多種多様な食材の宝庫

温暖湿潤気候の中で四季ごとの特色がはっきりと現れる庄内平野。
そこに山・盆地・川・海といった多様な地形が集まり、海抜0メートルから月山の約2,000メートルまでの
高低差があるので、しっかりとした気温差とさまざまな気候が存在していることが大きな特長です。
そのため、それぞれの植物の適地適作が存在している稀有な土地です。
その豊かな自然環境から生み出される鶴岡の食材は、世界一とも評されるほど多種多様な種類数を極めています。
さらには、湿度が高いと野菜が甘くなることをご存じですか?
だから水田が多く湿度が高い鶴岡の野菜は、しっかりとした甘さも楽しめるのです。

約50種類の生きた文化財「在来作物」約50種類の生きた文化財「在来作物」

「在来作物」とは、その土地で長年栽培され、
地域独自の食文化を担う野菜や果樹、穀物などのことをいいます。
鶴岡市では50種以上の「在来作物」が“生きた文化財”として、次代へと継承されています。
鶴岡では江戸時代以前より農耕が盛んで、種や情報の交換が畑同士で活発に行われていました。
そのため、各地域の気候や土に合った独自の文化を担うものとして「在来作物」が誕生したのです。
庄内では、自分の家だけの種として伝承し、土や農業法なども含めて
子孫につないでいくという強い意志がありました。そのため「在来作物」には、
もともと「○○さんちの野菜」という名称がつけられていたものも多数あったそうです。

うちのだだちゃはくびれが自慢
手のひらサイズでしまりよし!
うちのカブは色キレイ!

現在は地名が冠された名前に変更しているものが多くなっています。そうしたルーツを持つ「在来作物」は、形が不揃いだったり、クセや個性のある味わいのものもありますが、その特性を生かした料理がここ鶴岡では盛んに開発されていて、だからこそ他にはない唯一無二の新しい味わいが生まれているのです。

在来作物あれこれ

行者にんにく

種まきから収穫するまで8年もの年月を必要とする山菜・行者にんにく。にんにくのような独特の香りが特徴で、山にこもる修験者が荒行に耐える体力・精力を保つために食べたことから“行者にんにく”と名付けられたそうです。

温海かぶ

鶴岡市の山間部、一霞地区を中心に無農薬で栽培されている赤紫色の丸かぶ。約400年に渡って守られてきた伝統的な焼畑農法で作られています。旨みと辛みのバランスと、パリッとした食感が特長で漬物としていただくのが人気です。

だだちゃ豆

鶴岡を代表する特産品の一つです。他の豆に比べアミノ酸が多く含まれ、甘みと深いコクが楽しめます。そのあまりの美味しさに酒井藩のお殿様が「これはどこのだだちゃ(おやじ)の豆か?」と聞いたことが由来とされています。

他にも美味しい旬食材がいっぱい!

鶴岡んめもの二十四節気 詳しく見る

修験者に育まれた 精進料理

精進料理でもっと強い侍になるのだ!

山伏の修験道から育まれた精進料理山伏の修験道から育まれた精進料理

山の霊気に包まれ心身を鍛錬し、修行する僧侶を“修験者”や“山伏”といいます。出羽三山の山伏たちの修験道から育まれた「出羽三山の精進料理」は山伏たちの生活の中で育まれた食文化、寺院で発達した精進料理、さらに北前船によってもたらされた京の文化が融合し、懐石料理の元となったと言われています。

山伏文化と精進料理

筍やワラビ、ウド、フキ、キノコ類や大豆などの植物性食品

材料は?

出羽三山の主峰である月山は、ブナ帯の生態系豊かな森林です。出羽三山精進料理では、それら山の恵みである筍やワラビ、ウド、フキ、キノコ類や大豆などの植物性食品がふんだんに使われています。

食事をとる鶴岡丸

味わい方

山中で生き抜き、自給自足の生活を行うことにより、心身が養われます。自然と対話し、そこに宿る神仏や精霊と共にある「おこない」も修験道の一つであり、生命の源泉を味わうことと捉えられています。

調理する鶴岡丸

独自の調理技術

仏教の影響も色濃く受けたため、肉食を禁じた菜食料理が発達しました。野生の山菜やキノコなどの食材を採集し、食するためには、アク抜きなどの手間暇かけた工程が必須でした。それらの調理方法は、先人たちによる知恵が連綿と紡がれています。

おまけのはなし 信仰を表す美しい料理名

出羽三山精進料理には、信仰に所縁ある滝や山などの聖地の名前が付けられています。そのため、口にする際には信仰と聖地を表す料理の説明を受けながら、一品一品を大切にいただきます。

例えば・・・
出羽の白山島(胡麻豆腐) 
月山の掛小屋(月山筍) 
羽黒修験道の柴燈(わらびの生姜かけ) 
西補陀落(うどの胡麻味噌あえ) 
獅子の滝 (なめこ豆腐のお汁) 
聖山の春夏 (月山筍や椎茸の天ぷら) 
祓川のかけ橋 (ふきの油煎り) 
御峰の吹雪 (いりなめこの豆腐煎り)

出羽三山精進料理
出羽三山の精進料理は、「羽黒山斎館」や山麓の「手向宿坊街」で今も堪能することができるのだ。たくさんの外国人観光客も訪れているぞ!

四季折々大切にされる 行事食

生活と結びつき守られる伝統的食文化生活と結びつき守られる伝統的食文化

鶴岡の各家庭では、季節ごとの行事において提供される「行事食」が代々受け継がれています。
例えば、一年の始まりを祝うお正月は、
「お雑煮・からげ煮・鮭の味噌粕漬・こづけ・はりはり大根」を食べ、神様と一緒に食事をいただきます。
また「孟宗筍ご飯・こごみの胡麻和え・孟宗筍と油揚げの煮物・鯛・汁物・笹巻き・水羊羹」をいただくのは
端午の節句です。古代中国から伝わり、奈良時代からすでに行事として行われていました。
このように祭りと生活と食が一体となることで、伝統的な食文化は現在に至るまで大切に守り伝えられているのです。

食文化の祭り「黒川能」

黒川地区で地区を守護するために祀られた春日神社の神事として、
500年以上にわたって行われているのが「黒川能」です。
国の重要無形文化財にも指定されている非常に大きな規模を誇る民俗芸能として知られています。
この黒川能で最も重要とされる祭りが「王祇祭」で、毎年2月に夜を徹して行われています。

この席で大量にふるまわれるのが「凍み豆腐」であるため、
王祇祭は別名「豆腐祭り」とも呼ばれ、黒川能を支える名物の一つとなっています。
一般の人々が黒川能の食文化に触れることができるのは、
この「王祇祭」の時のみですが、実はそこに至るまでの準備と食の儀式は
実施されるおよそ10年前から始まっています。
一説には「王祇祭」を迎えるまでに伝統的な作法に基づく食事の回数は約40回、
のべ2,700人分が提供されると言われています。
これらの作法はマニュアル化されることなく人から人へと伝承されています。
黒川の生活は「黒川能」とともにあり、
祭りと生活と食が、まさに一体化したものだといえるでしょう。

祭りと能と生活が一体となった村、それが黒川なのだ。正祇祭は、毎年2月に見にいくことができるぞ!
まだある!

鶴岡のお祭り

鶴岡では春夏秋冬を問わず、季節のまつりやイベントが開催されています。その内容は食材や文化
同様、多岐に渡るものです。鶴岡の豊かな食文化を体感できるまつりの一部をご紹介します。

タキタロウと鶴岡丸

タキタロウまつり

幻の魚「タキタロウ」が棲息する大烏池と朝日連峰の北稜以東岳の山開き行事として5月に開催されます。魚のつかみどりやカヌースクールなどの様々なイベントのほか、山菜の直売なども行われます。

開催 / 5月最終日曜日

寒鱈汁と鶴岡丸

日本海寒鱈まつり

日本海の荒波でもまれ、十分に脂ののった寒鱈をぶつ切りにした味噌仕立ての鍋「寒鱈汁」は、鶴岡を代表する冬の味覚です。10店舗以上の「寒鱈汁」が出店されるので食べ比べも一興です。

開催 / 1月中旬

新酒

大山新酒酒蔵まつり

鶴岡市街からほど近い大山地区は、古くから良質の米と水に恵まれた、酒造りの歴史をもつ街。現在も4つの酒蔵により名酒が作られており、新酒の時期に行われるこのまつりでは心ゆくまで新酒・名酒の試飲などができます。

開催 / 2月第2週

鶴岡はこれらの取り組みにより、2014年に日本で初めて「ユネスコ食文化創造都市」として認定されました。
地域の歴史と食文化を支える豊かなつながりに国内外からの注目が集まっています。
鶴岡は、国内外からの期待に十分応じる、豊かな自然と多様な「在来作物」で、日本における食の伝統文化を引っ張っていきます!鶴岡はこれらの取り組みにより、2014年に日本で初めて「ユネスコ食文化創造都市」として認定されました。
地域の歴史と食文化を支える豊かなつながりに国内外からの注目が集まっています。
鶴岡は、国内外からの期待に十分応じる、豊かな自然と多様な「在来作物」で、日本における食の伝統文化を引っ張っていきます!

鶴岡丸